この記事では事業再構築補助金の詳細についてできるだけわかりやすく解説していきます。

「うちの会社は事業再構築補助金が受けられるんだろうか?」
「受けるとしたらいくらくらい補助金を受け取れるんだろうか?」
「どんな要件があるんだろうか?」

などといった疑問点や不明点の解消にお役立てください。

これから解説する内容は第11回(直前回)に対応しています。次回公募予定の第12回についてはまだ情報が出揃っていないため、情報が公開され次第こちらで解説していきますので、気になる方はこのページをブックマークしておいてください。

参考までに事業再構築補助金の公募要領が掲載されている公式サイトのリンクも貼っておきますので、こちらも参考にしてみてください。

⇒https://jigyou-saikouchiku.go.jp/koubo.php

①事業再構築補助金の主な要件

まずは「要件」について。

事業再構築補助金は補助金申請ができる対象者を下記に限定しています。

●中小企業者(個人事業主含む)
●中堅企業者

中小・中堅企業の細かい定義はありますが、ざっくりと

『資本金10億円未満』
または
『従業員数2,000人以下』

であれば該当すると理解していて大丈夫です。

ただし、以下いずれかに該当する場合は補助対象外となってしまいます。

・発行済株式の1/2以上を1社の大企業が持っている
・発行済株式の2/3以上を大企業が持っている
・役員の半数以上が大企業の役員や職員
・補助対象事業の大半を他社に外注または委託して企画だけを行う事業であること
・不動産賃貸、駐車場経営、暗号資産のマイニングなど実質的な労働を伴わない事業や資産運用事業であること
・補助対象事業が一次産業(農業・林業・漁業)であること
・既存事業または新規事業が福祉事業であること

なので、中小・中堅企業であって、上記補助対象外に該当しない場合は事業再構築補助金の申請ができるというわけです。

②申請枠とそれぞれの概要

申請要件を満たしていたら、次は『どの申請枠で応募するか?』です。

事業再構築補助金はいくつもの申請枠があり、それぞれに要件があります。

これが事業再構築補助金を非常にややこしくしている原因の1つですね(汗)

申請枠は主に6枠、そして上乗せ枠として2枠あります。

それぞれの申請枠とその概要は以下のようになります。(※画像をタップすると拡大します)

自社がどの申請枠に該当するのか?は上記の「主な要件」をご確認ください。

主な要件だけを抜粋すると、

●成長枠
・新事業が過去or今後10年で市場規模が10%以上拡張
・事業終了後3-5年で付加価値額の年率平均4%以上増加
・事業終了後3-5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加

●グリーン成長枠(エントリー)
・グリーン成長戦略「実行計画」14分野の課題解決の取り組みで、1年以上の研究開発or人材育成を行う
・事業終了後3-5年で付加価値額の年率平均4%以上増加
・事業終了後3-5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加

●グリーン成長枠(スタンダード)
・グリーン成長戦略「実行計画」14分野の課題解決の取り組みで、1年以上の研究開発or人材育成を行う
・事業終了後3-5年で付加価値額の年率平均5%以上増加
・事業終了後3-5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加

●産業構造転換枠
・既存事業が過去or今後10年で市場規模が10%以上縮小
・事業終了後3-5年で付加価値額の年率平均3%以上増加

●最低賃金枠
・2022年1月以降の任意の3ヶ月売上が2019-2021年と比べて10%以上減少
・事業終了後3-5年で付加価値額の年率平均3%以上増加
・2022/10~2023/8までの期間で3ヶ月以上最低賃金+50円以上で雇用している従業員が10%以上いること

●物価高騰対策・回復再生応援枠
・2022年1月以降の任意の3ヶ月売上が2019-2021年と比べて10%以上減少
・事業終了後3-5年で付加価値額の年率平均3%以上増加

③補助対象経費

次に考えるのは『どんな設備投資が補助対象になるのか?』です。

ご自身が考えている設備投資が下記に該当するかどうかご確認ください。

●建物費

<含まれるもの>
・内外装工事費
・建物の撤去費
・賃貸物件の原状回復費
・貸工場や貸店舗に一時的に移転する際の費用

いわゆる内外装工事費がこれに該当して、店舗や事務所の改装費、建物の建築費などが含まれています。

また、補助対象事業を行うにあたり店舗の移転をする際は既存店舗の原状回復費や撤去費も補助対象にすることができます。

●機械装置・システム構築費

<含まれるもの>
・補助事業で使う機械装置、工具、器具の購入費
・補助事業で使う専用ソフトウェア、情報システムなどの購入・構築・借用費
・上記に付随する工事費や運搬費

補助事業で使う機械類はすべて補助対象になるという認識で大丈夫です。

また、「顧客管理システム」や「売上管理システム」などのシステムやソフトウェア構築費や利用費も補助対象となります。

ただし、下記3つは補助対象外なのでご注意ください。

・船舶
・航空機
・車やトラクターなどの車両運搬具

●外注費

<含まれるもの>
・補助事業に必要な加工や設計デザイン費
・検査等の外部委託費

例えばデザイン会社のデザイン設計費はこれに該当します。

また、機械を導入した際に正常かどうするかどうかの検査を外部に委託する場合にはその経費も補助対象となります。

●広告宣伝・販売促進費

<含まれるもの>
・パンフレットやチラシ、DM作成費
・ホームページ制作費
・ECサイト制作費
・マーケティングツール利用料
・ネット広告掲載費

・展示会出店費
・市場調査費 など

補助対象事業の新事業や新商品、新サービスの告知に関する経費がすべて補助対象となります。

●その他

その他、以下の経費も補助対象となります。

●技術導入費:知的財産権の導入に要する経費
●専門家経費:経営コンサルや大学教授などのコンサル費(※ハードルが高いです)
●運搬費:運搬料、宅配郵送料等
●クラウドサービス利用費:クラウドサービスの利用費
●知的財産権等関連経費:弁理士報酬や外国特許出願のための翻訳料等
●研修費:従業員教育に関連する経費
●廃業費(産業構造転換枠のみ):既存事業を廃業するために要する経費

④事前着手申請

原則、事業再構築補助金は採択後に行われる「交付決定手続き」を経て『交付決定通知』が出た日以降の取り組みが補助対象となります。

つまり、交付決定通知が出る前の取り組みはすべて補助対象外となってしまうんです。

ただ、この事前着手申請を行うと『2022/12/2以降の取り組みであれば交付決定通知が出る前の取り組みも補助対象にすることができる』という非常に便利な申請です。

過去の事業再構築補助金では、すべての申請枠でこの「事前着手申請」ができたのですが、今は、

『最低賃金枠』
『物価高騰対策・回復再生応援枠』

のみこの事前着手申請ができて、それ以外の申請枠では使えなくなってしまいました。

上記2つの申請枠で申請する場合には、ぜひこの事前着手申請を活用してください。

⑤産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース)

これは前回第10回から新設された補助金に付随する助成金で、

『最低賃金枠』
『物価高騰対策・回復再生応援枠』

に限り使えます。

要件としては、

・新規事業の展開にあたり新たに「専門的な知識を持つスペシャリスト」または「管理者」を採用する
・その者の年収が350万円以上であること

この2つの要件を満たせば受けることができて。最大で『280万円』の助成金を事業再構築補助金とは別に受けることができます。

詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください。

⇒https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/sankokinjigyou-saikouchiku.html

まとめ

以上が事業再構築補助金の全貌です。

公募要領を見ると審査項目など細かい内容がもっと記載されていますが、まずは自社が申請できるかどうかの判断基準としてこの記事を参考にしてみてください。

事業再構築補助金は補助金額も大きく、新規事業展開では一番使える補助金です。

補助金額が大きい分、採択率も低い(約40%前後)ですが、専門家のサポートも受けながらぜひチャレンジしてみてください。

第11回の〆切は2023/9/30です。

個別相談も受付中

「自社で受けられる補助金についてもっと詳しく知りたい」
「今考えている設備投資が補助対象になるのか知りたい」
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「今考えている事業内容が要件に該当するか知りたい」
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